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令 和 7 年 度 事 業 計 画

 

 令和6年中の県内の交通事故の概況は、発生件数692件(前年比-64件)と減少し、負傷数も781人(前年比-66人)と減少し、死者数は9人(前年比-13人)と全国最小となった。

 高齢者が関係する交通事故は、発生件数307件(前年比−46件)と減少して、死者8人(前年比−8人)、負傷者173人(前年比−27人)といずれも減少したものの、高齢者の交通事故死者は、全死者数の66.7%を占める。

 こどもが関係する交通事故は、発生件数32件(前年比+7件)、死者0人(前年比±0人)、負傷者52人(前年比+17人)と死者はなかったものの発生件数、負傷者とも増加した。
 時間帯は登下校時間帯が多く、特に15時台から18時台が多い。

 安全運転管理者選任事業所の従業員が関係する交通事故の概況は、発生件数64件(前年比-18件)、負傷者数71人(前年比-13人)と減少し、死亡事故も前年より1件減少して2件(2人)であった。

 この状況を受けて、当協会では、今年度が最終年度となる「第11次島根県交通安全計画」の目標を達成できるよう、適正且つ効果的な安全運転管理を推進し、安全運転管理者選任事業所の職員一人ひとりの交通安全意識の高揚を図るとともに、関係機関・団体、地域住民と一体となった交通安全活動に積極的に取組み、更なる交通事故の減少と死亡事故抑止に向け、次の事業を推進することとする。

 

実 施 項 目 実  施  内  容
1.組織の充実・強化

(1) 新規選任届出事業所・未加入事業所に対する対策

 当協会の組織基盤の充実を図るためには、全ての事業所の安全運転管理者及び副安全運転管理者が各地区安全運転管理者協会に所属することが重要である。(資料1)
 県及び各地区協会で取組んでいる事業活動の有用性や効果、会員加入のメリットや全事業所が一体となって交通事故防止活動に取り組む意義等について、安管講習通知時、安管選任新規届出時、事業所訪問等あらゆる機会を通じて周知徹底を図り、未加入事業所の地区協会への加入促進に努める。
 また、新たに作製した協会加入促進の入会案内チラシを、安管講習通知時等、安管選任新規安届出時、事業所訪問等の機会を通じて配布し加入促進に努める。 (資料2)

(2) 安全運転管理者等未選任事業所に対する対策

 警察本部、各警察署及び関係機関・団体と緊密な連携を図り、広報活動や各種会合、事業所訪問等の機会を活用して、安全運転管理者等未選任事業所の一掃を図り、発見時における安管選任届と地区協会への加入促進を図る。

2.安全運転管理に関する調査、研究等

(1) 安全運転管理推進モデル事業所の委嘱(5/1~4/30)

 県内48事業所を選定委嘱し、他の事業所のモデルとして安全運転管理体制の整備充実と適正かつ効率的な管理業務を推進することにより、地域全般の安全運転管理業務レベルの向上と交通事故防止を図る。

(2) 事業所診断の実施(8月~12月)

 県内の90事業所を対象に所轄警察署の協力を得て共同診断を実施し、安全運転管理者等と面接の上、安全運転管理実態の把握と診断結果に基づく必要な指導助言を行い、対象事業所の適正な安全運転管理業務の確保に努める。

(3) 安全運転管理のための執務資料等の発行・配付(随時)

 適正な安全運転管理業務の推進及び交通安全意識の高揚、交通事故防止対策に資する執務資料等の作成・配付提供に努める。

3.安全運転管理者等の研修会の開催

(1) 安全運転管理者等法定講習の開催(受託事業:5/14~8/1) 

 県内12地区で19回の開催を計画し、島根大学、警察本部、自動車安全運転センター、日本自動車連盟島根支部、島根県指定自動車教習所協会及び島根県自動車整備振興会、自動車事故対策機構、西日本高速道路パトロール中国及びあいおいニッセイ同和損保、並びに県内各保健所、島根産業保健支援センターに講師を依頼するとともに、管理・指導に役立つテキスト・資料を提供するなど安全運転管理能力・知識の向上に資する講習に努め、地区協会との連携を図りながら受講率100%を目指す。(資料3)

(2) 安全運転中央研修所における派遣研修(9/15~9/18)

  運転技術・安全運転意識の向上を図るため、安全運転中央研修所(茨城県)における「安全運転管理課程」4日間コースに7人を派遣し、資質の高い安全運転管理者・指導者を育成する。

(3) レディース・リーダー研修会の開催(9/30~10/1)

 各地区協会から推薦された女性ドライバー18人を対象に、松江市「ホテル白鳥」と「松江城北自動車教習所」における1泊2日の宿泊研修を行い、職場、地域における安全運転に関する女性リーダーの育成と女性ドライバーの安全意識の向上を図る。

(4) 「モデル事業所ブロック別研修会」の開催(9月~11月)

 令和7年度に委嘱したモデル事業所の安全運転管理者を招致した東部(松江・出雲)・西部・隠岐会場の県内4か所で自動車教習所における実技を中心とした参加・体験型の研修会を開催し、参加者の安全運転管理能力の向上を図る。

(5) 一日実務研修(10月~11月)

 安全運転管理者設置事業所の交通事故防止を図るため、県内で100人程度を対象に自動車教習所等において実技研修を受講させる。なお、研修は、安全運転管理者のほか、新人を含む従業員全員を対象とし、状況によっては、半日講習もできることとする。研修費は地区協会との折半とする。

4.安全運転管理に関する指導、啓発等

(1) 交通安全写真コンクールの実施(募集期間:4/1~8/17)

 交通安全に関する写真を広く県民から募集して9月に審査会を行い、入賞作品を表彰するとともに、10月31日に島根県庁(松江市)で開催される「第61回島根県交通安全県民大会」の会場に入賞作品を展示するほか、来年の安管カレンダーへの掲載や各種イベント等で広く活用する。

(2) 「しまね安全ドライブ・コンテスト2025」への積極的参加

 実行委員会構成員として参画するとともに、各地区協会と連携を図り、各事業所からより多くの参加を得、安全運転管理者選任事業所運転者の交通安全意識の高揚を図り、県内の交通事故の減少に寄与する。
 なお、募集期間は5月20日~7月10日、実施期間は7月11日~12月31日までの174日間である。

(3) 「第19回セーフティ・ドライバー安全運転競技大会」の開催(10月25日)

 各地区協会の代表チームの参加を得、学科及び実技の安全運転競技を行い、模範ドライバーの育成を通じて事業所における安全意識の高揚と交通事故防止を図る。今年は、西部運転免許センター(浜田市)で開催する

(4) 「エコドライブ&安全運転コンテスト」の開催(10月中)

  昨年度はプレイベントとして開催した「エコドライブ&安全運転競争」を、令和7年度は「エコドライブ&安全運転コンテスト」として正式開催して、参加者が一同に集まることなく、安全レベルの順位を競うことができるテレマティクス技術を活用した安全運転コンテストを開催する。

(5) アルコール検知器の整備啓発

 安全運転管理業務にアルコール検知器を使用してのアルコールチェックが加わり、業務中の飲酒運転の根絶と全従業員の二日酔い運転防止にも活用できるアルコール検知器の整備促進を図るため、県協会としてアルコール検知器を購入した事業所に対して、1台5千円、1事業所1万円を限度に助成する。 (資料8)

(6) 機関紙・ホームページによる交通安全情報の提供

 「安全運転管理者だより」を年間11回発行し、各月の安全運転管理目標及び安全運転管理ポイント、法令の改正点、主要事業の開催状況、各地区の活動状況等安全運転管理に役立つ情報の提供に努める。
 また、当協会のホームページを活用した積極的な情報提供を図って、協会の主要事業の開催状況や法令の改正点及び交通事故発生状況等の交通情報のタイムリーな提供を図るとともに、「今月の話題」コーナー(「今月の朝礼話題」、「安全運転管理」、「ニューストピックス」)による時節に合った運転管理のための話題等の情報提供に努める。(資料4)

(7) 交通安全教育用教材等の貸出し

 効果的な交通安全教育を支援するため、保有する交通安全DVD,飲酒体験ゴーグル等の教育用教材を希望する事業所に貸出す。
また、今年7年度、セーフティトレーニングVR機(仮想実体験型安全教育VR「Dri-VR (ドライバー)」)を購入し、警察本部をはじめ県下各警察署に貸出して、事業所に対する安全講習の際に活用してもらい企業講習の充実を図る。

(8) 安管カレンダーの作成・配付(12月)

 月別の安全運転管理目標や安全運転管理ポイント、月間行事等を掲載したオリジナルカレンダーを作成し、会員事業所に配付する。

5.交通安全運動等

(1) 期間を定めて行う運動

 春・秋の全国交通安全運動をはじめ、令和7年度「島根県交通安全県民運動実施要綱」に定める次の運動を、県、警察本部及び関係機関・団体との連携の下、一体となって積極的かつ効果的に推進する。

 ① 春の全国交通安全運動(4/6~4/15)

 ② 自転車マナーアップ運動(5/1~5/31)

 ③ 夏の交通事故防止運動(7/14~7/23)

 ④ 秋の全国交通安全運動(9/21~9/30)

 ⑤ 年末の交通事故防止運動(12/8~12/17)

(2) 日を定めて行う運動

 関係機関・団体との連携の下、「県民運動実施要綱」に定める次の日における街頭指導、啓発活動等に努める。なお、1日又は18日が土・日曜、祝休日に当たるときは、その直後の平日を活動日とする。

 ① 交通安全県民の日(毎月1日)

 ② 自転車・二輪車交通安全指導の日(毎月18日)

 ③ 交通事故死「ゼロ」を目指す日(4月10日・9月30日)

(3) 交通死亡事故多発警報発令時の活動

 多発警報発令時には、警察本部・所轄警察署・地区協会との連携を図り、警報発令から10日間、街頭活動や広報啓発活動等に取り組む

(4) 年間を通じて行う運動(県安管独自)

 地域社会に貢献するため、当協会の組織力をもって独自に次の運動に年間を通じて取り組む。

 ① 「こども・高齢者を交通事故から守る事業所運動」

 本県の交通事故発生状況を鑑みれば、高齢者対策が最重要課題の一つであるが、高齢者のみならずこどもの交通安全の確保も喫緊の課題となり、令和4年度から高齢者にこどもを加えて、従来の「高齢者を交通事故から守る一事業所一運動」から、「こども・高齢者を交通事故から守る事業所運動」に一新した。
 令和7年度も引き続き各地区協会傘下の全事業所が各事業所の実態に応じた子供と高齢者を交通事故から守る活動を展開し、こども・高齢者被害にかかる交通事故の防止を図るとともに、各事業所における更なる交通安全意識の高揚を図る。(資料6)

 ② 「エコドライブ推進運動」

 安全運転管理者講習等の機会を活用して、エコドライブは、単にクルマの燃料を節約し、排気ガスを減少させるだけでなく、安全運転にもつながり、「エコドライブの実践は安全運転の実践」に他ならないのもので、交通事故防止につながっていることを周知するなど、エコドライブを促して交通事故の一層の減少を図る。(資料7)

6.各 種 表 彰

(1) 警察本部長・会長連名表彰及び会長表彰(安管講習時表彰)

各地区協会との緊密な連携を図り、当協会表彰規程に基づく「交通安全功労者」「優良安全運転管理者」「優良事業所」「優良職員」の基準該当者に対する積極的な表彰を行い、士気の高揚、活動意欲の向上を図る

 

(2) 全日交(緑十字金・銀・銅章)及び管区(中国管区局長・会長連名)表彰

 各地区協会及び警察本部等と連携を密にし、表彰基準に該当する交通安全功労者、優良安全運転管理者及び優良事業所の積極的な上申と表彰に努める。

(3) 安管法定講習受講成績優良地区協会表彰(定時総会時表彰)

 令和6年度安管法定講習で100%受講を達成した江津、浦郷の2地区協会を令和7年度定時総会において表彰する。

7.会 議

(1) 定時理事会(第1回:6月上旬・第3月中旬から下旬)

 定款第31条の規定に基づき、松江市において開催する。

(2) 定時総会(6月13日)

 定款第13条の規定に基づき、松江市において開催する。

(3) 都道府県専務理事等会議(10月7日)

 東京都において開催され、専務理事が出席する。

(4) 中国五県安全運転管理委員会(12月上旬)

 広島県において開催され、専務理事が出席する。