令 和 5 年 度 事 業 報 告
令和5年度事業計画に基づき、適正かつ効果的な安全運転管理と職員一人ひとりの交通安全意識の高揚を図るための各種施策、活動に積極的に取り組むとともに、第11次島根県交通安全計画に掲げる「令和7年までに年間の24時間死者数を15人以下、重傷者数を170人以下、高齢者者数を全死者数の半数以下」とする数値目標達成に向け、関係機関・団体及び安全運転管理者設置事業所が一体となった交通事故防止対策を推進した。
令和5年中の県内の交通事故の概況は、発生件数756件(前年比-10件)と減少したものの、負傷数は847人(前年比+11人)と増加し、死者数も22人(前年比+6人)と一昨年に引き続き増加した。
高齢者が関係する交通事故は、発生件数353件(前年比−1件)とほぼ同じだったものの、死者14人(前年比+2人)、負傷者200人(前年比+10人)といずれも増加し、高齢者の交通事故死者は、全死者数の63.6%を占める。
子供が関係する交通事故は、発生件数25件(前年比+1件)、死者0人(前年比±0人)、負傷者35人(前年比+1人)とほぼ同数であったが、時間帯は13時台から17時台が多い。
一方、安全運転管理者選任事業所の従業員が関係する交通事故の概況は、発生件数82件(前年比+12件)、負傷者数84人(前年比+8人)と増加し、死亡事故も前年より2件増加して3件(3人)であった。
当協会における令和5年度事業の実施状況は次のとおりである。
実 施 項 目 | 実 施 内 容 | |
1.組織の充実・強化 |
(1) 新規選任届出事業所・未加入事業所に対する対策 新規選任届出事業所・地区協会未加入事業所に対し、安全運転管理者等講習通知時等に、会員メリットを訴えて加入を依頼するとともに、地区協会事務局との連携を図りながら加入促進に努めた。 令和5年度は、第一次講習(4/26~8/4)は、延べ19会場において開催し、4,154名中4,052名が受講し、受講率は97.5%であった。 第二次講習は松江・出雲・浜田の3会場において開催し、102名中92名が受講し、受講率は90.2%であった。 令和6年3月末現在の県内全体の状況は、 ・安全運転管理者等 4,273人(前年度比 +54人) ・会 員 数 3,617人(前年度比 +83人) であり、加入率については、昨年度とほぼ同じ87.2%(4年度87.6%)となった。 (2) 安全運転管理者等未選任事業所に対する対策 未選任事業所の一掃を図るため、警察本部、各警察署との連携のもと、未選任事業所の発見と新規届出者に対する県・地区協会への加入促進に努めた結果、安全運転管理者数が前年に引き続き増加(+54人)した。 |
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2.安全運転管理に関する調査、研究等 |
(1) 安全運転管理推進モデル事業所の委嘱(5/1~4/30) 県内54事業所を選定し、所轄警察署長と地区協会長の連名による委嘱状とモデル事業所看板を交付して委嘱時講習を行った。 (2) 事業所診断の実施 10.11月の2か月間、事業所診断実施要領に基づき、「管理対策優良事業所」「管理対策低調事業所」「その他診断を必要と認めた事業所」計90事業所を選定し、所轄警察署員と地区協会員による共同診断を行い、安全運転管理者等と面接の上、必要な指導助言を行った。 (3) 安全運転管理のための執務資料等の発行・配付(随時) 安管だより・安管カレンダーへの同封、安管講習・モデル事業所委嘱・各種研修時等に執務資料、リーフレット、チラシ及びポスターを配付した。 |
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3.安全運転管理者等の研修会の開催 |
(1) 安全運転管理者等法定講習会の開催 島根県公安委員会から業務委託を受け、島根大学、警察本部、自動車安全運転センター、日本自動車連盟島根支部、島根県指定自動車教習所協会及び島根県自動車整備振興会、自動車事故対策機構及び西日本高速道路パトロール中国、並びに令和5年度から新たに講師を依頼した島根県出雲・雲南保健所、島根産業保健支援センターから講師を招聘して開催した。 (2) レディース・リーダー研修会の開催 安全運転に関する女性リーダーの育成と女性ドライバーの安全意識の向上を図ることを目的に10月10・11日の2日間、各地区から17名の女性ドライバーの参加を得、松江市の「ホテル白鳥」と「松江城北自動車教習所」において、第15回目となる実技を中心とした研修会を開催した。 (3) モデル事業所ブロック別研修会の開催 令和5年度に委嘱したモデル事業所の安全運転管理者を招致して、これまでの発表・討議形式から自動車教習所等における参加・体験型の研修として、安全運転管理者の運転管理レベルの更なる向上を図った。 (4) 安全運転中央研修所における派遣研修 安全運転管理者等(松江地区2名、安来・雲南・出雲・浜田・益田地区各1名)7名を、8月28日~31日の間、安全運転中央研修所における「安全運転管理課程」4日間コースに派遣した。 (5) 一日実務研修 10・11月の2か月間、県内12自動車教習所等において、103人の安全運転管理者等が実技を中心とした一日実務研修を受講した。(地区協会との共同事業) |
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4.安全運転管理に関する指導、啓発等 |
(1) 交通安全写真コンクールの実施 4月から3か月間作品を募集し、応募のあった117点(応募者78名)の中から、9月25日の審査会で計20作品を選考表彰するとともに、各種イベント会場での展示、安管だより、安管カレンダーへの掲載等広く活用した。 ○ 特別賞(敬称略) 島根県知事賞 田村 一享 (出雲市) 島根県警察本部長賞 竹下 朗 (出雲市) 島根県交通安全協会長賞 片岡 義徳 (雲南市) 自動車安全運転センター島根県事務所長賞 糸賀 優樹 (松江市) 島根県安全運転管理者協会長賞 森脇 一晃 (出雲市) ○ 佳作 5点 ○ フジカラー賞 10点 (2) 「しまね安全ドライブ・コンテスト2023」の実施 実行委員会として参画し、各地区協会と連携を図り、本コンテスト参加のメリット・効果を訴えた結果、550事業所が参加した。 ・ 募集期間 5/20~7/10 ・ 実施期間 7/11~12/31までの174日間 ・ 参加チーム 安管事業所チーム 6,507チーム(19,521人) ・ 無事故・無違反達成状況 5,884チーム 達成率90.43%(+0.56%) ※ 抽選により255チームに商品券等賞品贈呈 (3) 第17回セーフティ・ドライバー安全運転競技大会 模範ドライバーの育成及び事業所における安全意識の高揚と交通事故防止を図ることを目的に、10月28日、島根県運転免許センター(松江市)において開催した。県内の9地区から11チーム(22人)、個人参加2名が学科競技、実技競技(技能走行・法規走行)で熱戦を展開した。 【大会結果】 (4) ドライブレコーダーの普及促進事業 ドライブレコーダーを設置する事業所に対して、上限1万円の助成金を支給し、49事業所に対して379,300円を助成した。 (5) 機関紙等による交通安全情報の提供 「安全運転管理者だより」を年間11回発行し、主要事業の開催状況、法令の改正要点、各地区の活動状況等安全運転管理に役立つ情報の提供に努めたほか、当協会のホームページを活用した積極的な情報提供を図って、協会の主要事業の開催状況や安全運転管理者による運転前後のアルコールチェック義務化の法改正、交通事故発生状況等のタイムリーな提供を図った。 (6) 交通安全教育用教材等の貸出 保有するVHS・DVD 168本について、58回128本の貸出しがあった。 (7) カレンダーの作成・配付 月別の安全運転管理目標、月間重点、安全運転管理ポイント、交通標語を掲載したオリジナルカレンダーを作成し、会員事業所に配付した。 |
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5.交通安全運動等 |
(1)期間を定めて行う運動 令和5年度「島根県交通安全県民運動実施要領」に定める次の運動を、県、警察本部及び関係機関・団体との連携を図りながら積極的かつ効果的な展開に努めた。 ① 春の全国交通安全運動(5/11~5/20) ② 自転車マナーアップ運動(5/1~5/31) ③ 夏の交通事故防止運動(7/1~7/21) ④ 秋の全国交通安全運動(9/21~9/30) ⑤ 高齢者の交通事故防止運動(11/11~11/20) ⑥ 年末の交通事故防止運動(12/11~12/31) (2) 日を定めて行う運動 関係機関・団体との連携の下、「県民運動実施要領」に定める次の日における街頭指導、啓発活動等に取り組んだ。 ① 交通安全県民の日(毎月1日) ② 自転車・二輪車交通安全指導の日(毎月18日) ③ 交通事故死「ゼロ」を目指す日(5/20・9/30) (3) 交通死亡事故多発警報発令時の活動 令和5年中における多発警報の発令は、10日間に3件の死亡事故が発生した8月7日に1回発令され、警察本部・所轄警察署との連携を図り、発令から10日間、街頭活動や広報啓発活動等を展開した。 (4) 年間を通じて行う運動(安管独自) 地域社会に貢献するために、当協会独自の次の2つの運動に全事業所が参加し、年間を通して取り組んだ。 ① 「子供・高齢者を交通事故から守る事業所運動」 昨年度から高齢者に子供を加えて、従来の「高齢者を交通事故から守る一事業所一運動」から、「子供・高齢者を交通事故から守る事業所運動」として一新したが、令和5年度も引き続き県協会として子供・高齢者被害にかかる交通事故の防止に取り組むとともに、各事業所における更なる交通安全意識の高揚を図り、各地域の交通情勢や島根県警から提供される交通安全情報を考慮した上で、事業所ごとに活動範囲、活動時間帯の中で実施可能なテーマを選定して積極的に取り組み子供・高齢者被害の事故防止に努めた。 ② 「エコドライブ推進運動」 令和5年度の安全運転講習会において「エコドライブの実践は安全運転の実践に他ならない」ものであることを紹介し、各事業所で「エコドライブ10のすすめ」を実践するように促し、車の燃料を節約し排気ガスを減少させて環境保全に寄与するとともに交通事故の減少と死亡事故の抑止を図った。 |
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6.各 種 表 彰 |
(1) 警察本部長・会長連名表彰及び会長表彰 各地区協会との連携を図り、安管講習各会場において当協会表彰規程に基づく各種表彰を行い、士気の高揚と活動意欲の向上を図った。 【警察本部長・会長連名表彰】 ・交通安全功労者 6名 ・優良安全運転管理者 8名 ・優良事業所 23事業所 【会長表彰】 ・交通安全功労者 4名 ・優良安全運転管理者 17名 ・優良事業所 46事業所 【会長感謝状】 ・優良交通警察職員等 5名 (2) 全日交(緑十字金・銀章)及び管区(中国管区局長・会長連名)表彰
1月17日、東京都文京区春日文京シビックホールで開催された「第64回交通安全国民運動中央大会等表彰式」において ・優良事業所 (株) 内藤組(出雲地区) ・優良地区協会 浦郷地区安全運転管理者協会 がそれぞれ全国表彰を受賞した。 ○ 管区表彰・全日交表彰(交通栄誉章「緑十字銅章」) 11月1日、出雲市で開催された「第59回島根県交通安全県民大会」において ・優良安全運転管理者 出雲地区 立 石 謙 二 氏 出雲地区 松 尾 彰 三 氏 出雲地区 福 原 恭 治 氏 ・優良事業所 出雲地区 山陰パナソニック 株式会社 松江地区 島根日産自動車 株式会社 が中四国管区警察局長・中国5県交通安全協会会長連名表彰を受賞した。 ○ 優良安全運転管理者 出雲地区 (株)吾郷設備 曽 田 和 弘 氏 が(一財)全日本交通安全協会会長表彰を受賞した。 (3) 安管法定講習受講成績優良地区協会表彰 令和5年度安管法定講習で、二次講習を含めて100%受講を達成した松江、大田、川本、江津、浜田、益田、鹿足、島後、浦郷の9地区協会を令和6年度定時総会において表彰する。 |
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7.各 種 会 議 |
(1) 定時理事会 ○ 第1回は、5月27日に書面による決議(みなし理事会)を行った。 ○ 第2回は、3月17日に松江市で理事・監事全員出席のもと開催した。 (2) 定時総会 6月16日に松江市で理事・監事他議決権を有する19人の出席(本人出席17人、委任状2人)のもと開催した。 (3) 都道府県専務理事等会議 10月4日、東京都で開催され専務理事が出席した。 (4) 中国五県安全運転管理委員会 12月12日、本県で開催され、警察本部から交通部参事官、課長補佐及び係長が来賓として出席のもと、県協会からは会長をはじめ専務理事他事務局員が出席した。 |